ある女優のブログから「秘密保全法」とその行動を考える。

9月14日土曜の朝ソーシャルメディア上で政府が制定を意図している法案についてある女優がブログにその危機感について記した事が話題になった。そのブログを見て7月に行われた参院選で当選したあのタレント議員の様な事になりはしないかと少し心配にすらなった。

日本という国はそう言った属性の人物のその種の発言は制限されるという暗黙の了解の様なものすらある。特に政治的な発言に関しては特に忌み嫌うところがある。

ところで今回話題になっている「秘密保全法」
これに関しては報道の現場や日弁連から反対する表明がなされている。なぜ反対なのかと言えば「秘密として保持するものは政府が決める」というスタンスのものには賛成できないと言う事だ。その定義があいまいすぎる。もちろん、今の福島で巻き起こっている事などを見るとそんなモノには賛成できる由もない。

違うモノ言いをすれば、戦時下の「大本営発表」が全て。という時代へ戻すことにもなりかねない。モノを伝える人間は伝える内容を制限され、権力は今以上に情報を操作する事が出来る様にもなる。そう考えた時に、これはあらゆる意味で危機だ。

例えば福島の事一つとってもそうだ。
本来は世界中の英知を結集しないと可決できないところまで来ているであろうと思われるものを日本だけで解決できると言ってみたり、より以上にコントロールできていると言ってみたり。去ること10か月前の野田佳彦前総理大臣の収束宣言もそうだ。

今ですら情報操作を行い事実を包み隠しにしている現状である。
そんな状況でこんな事をやられれば今以上に日本国民は正しいものを知らされる事が出来ない生活を強いられる可能性も出てくる。

残念なことに国民はほとんど関心が無い。興味すらない。
法律というものが国民が生きていく上であまり大きな役割を果たしていないからだろう。

例えば、先般のIOC総会にてプレゼンターとして演壇に立った安倍総理大臣は

『The solution is under control』(状況はコントロール下にある。)

と述べた。これには私も目眩すら覚えた記憶があるが、これに対して13日の民主党の会合にて原子力規制庁の小坂 地域原子力規制統括管理官は

『汚染水貯蔵タンクは管理できているどころか管理できていなかった』

と述べた。(ソース:日経インターネット版)
この発言が事実だとすればこの小坂統括管理官の発言はこの法律趣旨上アウトになる可能性があり、アウトであると判定されたならば処罰をされる。そしてこれを報道した日経の記者も処罰されるとなる。

これまでの生活の中の経験からよく分かっている事と思うが「権力」という笠を着ているものほど嘘をつく。それが許されるかのような発言をする者までいる。そんな状況で秘密保全と言われても、それが正しく働くとはとても思えずとても賛成する気持ちにはなれない。

こんなに大切な事柄なのに、たった2週間受け付けるパブリックコメントで、この法案を決めてしまうの?! あと4日足らずなので、それぞれ、賛成、反対などの意見を書きましょう♪ この法案のこと、周りに聞いたら、知らない人が多くて。賛成するのも、反対するのも、こんな法案が秋から実施されることになっているんだよと、まずは‘知ること’が大事ですよね。 だから、皆さんに伝えるために書きました=(*^_^*) 賛成の人、反対の人、それぞれ、意見は政府へのパブリックコメントに書きましょう~。
(引用:Norika's Diary)  

読んでいただいている方も多分ご存知なので名前を出すが女優 藤原紀香さんが書いたものだ。このブログには今回の秘密保持法に関わるパブリックコメントの募集の件について触れられていて書込みを誘導するところまでが書かれている。これがソーシャルメディアの果たす大きな役割でもある。

影響力のある人物がそれに誘導できる記事の投稿をすればその効果は絶大であるしその行動は間違っていない。私も仕事に絡んでパブリックコメントを書いた事がある。しかし、それはあまり公にされない形で行われており、パブリックコメント募集の存在すら知らない人もいる。そう考えれば藤原紀香さんの行動は大きなものかもしれない。

しかし、政府が有識者や関連人物に意見聴取を行ったり、広くパブリックコメントとして意見を求めるのは「意見は一応聴きました。」という、ただのアリバイ作りしかなっていない。意見聴取や、パブリックコメントをただのアリバイ作りの道具にさせない為にこれから多くの声をパブリックコメントとして投げかけるのも国民として必要な行動ではないだろうか。

こんな法律を作ろうとしているその思考や意見の求め方などを見ていると。よく揶揄される事だが
『日本は民主主義の仮面をかぶった社会主義』であるとも言えるし、その思考の構造は髷を結った人々がまつりごとをしていた時代と何一つ変わっていないのかもしれない。

必要以上に悪い方へ導かない為にも藤原紀香さんのブログを考えるきっかけにしてみてはどうだろう
か。

Norika's Dirry  http://www.norika.ne.jp/cgi-bin/splist-j.cgi