あまちゃん最終回を終えて色々と・・・。

NHK朝の連続ドラマ小説「あまちゃん」がブームを残して最終回の放映を終えた。
実は、このドラマ1度も見る事が無かった。何故だかわからないが見なかった。

巷では

「じぇじぇじぇ・・・」

といった主人公が発する台詞が独り歩きをしブームになった感がある。
そのブームの在り方を考えればTBS系ドラマ「半沢直樹」にも似たものを感じる。

さて、このドラマ岩手県の北三陸を舞台に東京の女子高生が祖母の後を追って「海女」を目指し、思いがけないことから地元アイドルへ、そしてその地元アイドルとしての活動から東京でのアイドル活動、再び地元アイドルとしての復興に携わる姿を描いたものと記憶している。

企画がされたのは2011年11月。震災で岩手・宮城・福島といった東北の太平洋側がダメージを受けてから半年と少しを経過してからの話だ。宮藤サイドは東北を舞台にする事は考えておらず、地元アイドルの話をドラマ化するという事で考えていた事に対して、NHKサイドは舞台ありきで東北の話を題材にしたドラマにする事を念頭においていた。具体的な題材を探すうちに岩手県久慈市小袖海岸の「北限の海女」と三陸鉄道北リアス線を使った街おこしなどの存在などを宮藤と企画サイドは知り、取材してすぐにこの「あまちゃん」というドラマの大枠が出来上がったと言う。

このドラマは先述の通り見てはいなかったが全体像は様々な形で耳にし、目にした。
そこから、このドラマが好評を受け共感を得たのか考えてみた。

色々考えてみると東北出身の宮藤官九郎という脚本家が脚本という形で表現した様々な愛情の深さ故に共感を得た部分が多かったのかもしれない。東北に対する愛情の深さ、キャラクター各々の愛情の深さ、演者への愛情の深さなどあげれば数限りない愛情がドラマの中で十二分に表現をされたから故の好評であり共感だったのかもしれない。

そしてその愛情を演者も視聴者も膨らませ何か違うところに期待をはせると言う事もあったのかもしれない。というところまでしか私には解らなかった。いや・・・。想像が出来なかった。見ていないのだからそれも仕方が無い。

それに別の側面で抑えておくべきところもある。
それは、東北の太平洋側の或る地域をドラマで描いたと言うところも大きく作用しているのかもしれない。「東北」もしくは「被災地」と聞くと無条件に思考停止に陥り、それが被災地東北を応援する気持ちとなりこのドラマに必要以上に感情移入したという側面も抑えておかなければならないし、このドラマの企画段階でNHKが東北を舞台にドラマを作ると言う事を念頭に置いていたと言う事はそういう事なのかもしれない。

このドラマ。最終回を迎えてこんな事が予想されている。

「ロス症候群」
あまちゃんのキャラクターに疑似家族のような感情を抱いていた人もいると聞く。半年にも及ぶ期間、親しみやすいキャラクターに感情移入していたのだろうから疑似家族化のような感情を抱いても仕方が無い。それこそ生活の一部だ。その生活の一部もしくは家族が最終回という事で奪われたと感じる人が出てこれば、その可能性もなくはないだろう。

兎にも角にもそれほど影響の大きかったドラマということである。
そしてNHKは次期連続テレビドラマ小説「ごちそうさま」に関して異常なまでのプレッシャーに襲われているだろう。

9月30日から始まる「ごちそうさま」1週目の視聴率がどう出るか。たのしみでもある。