弱り目に祟り目が重なって痛々しいJR北海道

この1週間、おかげ様で「秘密保護法(案)」と「自爆営業」の件しか書いておりません。そんな話題で賑わしてくれる霞が関・永田町界隈ってのは本当に何なんでしょうね。と、いうのが正直な感想なわけでありますが。

 

さて、もう書くまいと思っていましたが「JR北海道」。

11月22日。衆議院国土交通委員会JR北海道の野島社長を参考人招致して集中審議がされたそうであります。そこで、JR北海道管内9つの部署でレール検査データの改ざんがあった事が明らかになったそうです。9つという事は貨物列車の脱線事故があった函館保線管理室以外に8つの部署でデータ改ざんが行われていた事実が新たに出てきたわけです。どこの部署で改ざんが判明したのかを見てみると・・・。

大沼、滝川、富良野、苫小牧、室蘭、伊達紋別、上川の7つの保線管理室と北見管理室で改ざんが判明したと言う事で北海道の東部エリア帯広・釧路、そして札幌エリア以外ではほぼ改ざんが行われていたという事になるわけです。

 

しかし、ここまで来ると北海道における鉄道は安全な乗り物ではない。という様に刷り込まれてしまった北海道人の鉄道離れが進みそうな気配すらあるのであります。

そこに来て、年末年始輸送に関しては

昨年の年末年始期間、札幌―函館間の特急「北斗」「スーパー北斗」の座席数は計約9万9000席。だが、7月に起きた出火トラブルで同型車両が使えず、臨時列車を運行しても用意できるのは約5万7000席だけ。昨年同時期の乗客数は約5万6000人、最大乗車率は130%だったが、今年はさらなる混雑が確実という。*1

4万2000席の減に対してJR北海道は高速バスの利用を呼び掛けるなんて事を言っているわけですから鉄道離れにも拍車がかかるのは必至なわけです。JRより安い高速バスを体験しちゃうとお客さんは戻ってこないかもしれないですよ。

2・3日前にSNSで北海道内長距離移動をJRで2往復なんていう話をしていた人に

「その距離を2往復なんてスリリングですな。」

「今や飛行機より怖いです。」

 なんて話も成り立ってしまうJR北海道さんですから高速バスの方がいくらか気が休まるってもんかもしれませんね。

 

それはさておき、データ改ざんの件。

ここまで来ると、組合がどうのとか主導していたのは誰でなんて話はどうでもよくて、問題が大きくなる今の今まで誰も喋らなかった方が不思議でならんのです。昨今では内部告発なんていう手法でこういう問題があぶり出されてくる事が多いのですが、それすらなかったという事は会社の根本に問題があり自浄作用なんてハッキリ言って期待できないのは明白ではないかと思うのです。

 

そんな会社が再生できるかと言えば当然のように出来ないわけで、一民間企業とは言え国交省がこの件に関してどんな采配を振るいJR北海道という会社を今後どう組み立て直すのかして行くのかも注目の一つと言えるのではないのでしょうか。

 

これからも、まだまだ出てくるのでしょうね。

11月21日には現役車掌が乗客乗車した際に使用した特急券に検札スタンプの押し漏れがあったのを良い事に不正払戻を受けたバカな事件も発覚するくらいですからね。

もうここまで来ると痛々しさしか感じません。

*1:2013.11.21北海道新聞