教員は自分の子供の入学式に出席するべからずという県議会議員

411日に埼玉新聞が報じたニュースでこんなものがあった。

担任、息子の入学式へ…県立高校教諭勤務先を欠席、教育長が異例の注意

そのニュースを要約すればこんな事だろうか。

 

48日に行われた埼玉県立某高校の入学式で入学する1年生担任の50代女性教諭が長男の入学する県立高校の入学式に参列をするため勤務する学校の入学式を年次休暇取得の上で欠席した。

50代女性教諭の勤務校の入学式に来賓として出席をした埼玉県議会議員が憤慨をしているとコメント。監督者である校長の責任も追及したいとしている。また、父母や入学する生徒からも不安の声が上がった。

教育長は県立学校の校長が集まる場で、この事実を報告した上で「生徒が安心して高校生活をスタートできる体制づくりと心配りに努めてほしい」と異例の“注意”を促した。県教育局も「教員としての優先順位を考え行動するよう指導する」としている。

 

というものだ。

 

このニュースを見た私の感想は・・・。

「当該教員が批難されるのはお門違いなのではないだろうか。」

むしろ、管理監督者のマネージメントミスが発端になった話であり教員が批判の矢面に立たされることに違和感を覚えるのだ。

 

当該教員の年次休暇申請に対し監督者が承認を出したところから見ると、正当な手続きを経ての事であろうと思われ『担任教諭が入学式にいなくても問題は無い』と判断したからこその年休取得で何ら責められるべき事ではないだろう。

 

また、学校長経験者に話を聞くと同年代の子息子女を有する教員については校内人事に配慮をするという。こうした配慮で円滑な学校運営ができるとし、私が話を聞いた学校長経験者もこれは現場責任者である学校長のマネージメントミスとしか言いようがない残念な話だとした。

 

もう一つ付け加えれば県教委の対応も気になるところだ。

この県議が県教委に対して何らかの圧力をかけたと勘繰りたくもなる。併せて、県教育局の言うところの教員としての優先順位とは何なのか。教員であれば家庭は二の次という事なのだろうか。もしもそうなのであれば、私には理解できない。

 

ところで、この件について憤慨していると新聞報道に登場した埼玉県議会議員

次の様な投稿をFacebookにしている。学校名もクラス名もその投稿には隠すことなく記している。(当初、投稿を埋め込もうかと思ったが画像を埋め込み学校名などが特定できる部分は加工した。)

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なぜFacebookで公開範囲も設定せずに学校名を出してしまったのだろうか。そしてクラス名まで出してしまったのだろうか。そこまでして何がしたかったのだろうか。

当該教員を不特定多数に特定させて個人攻撃でもしたかったのだろうか。

 

投稿内容についての評価は避けることにするが、それにしてもこの投稿は思慮が無さ過ぎる。この投稿で個人が特定されてしまえば問題はこれにとどまらなくなる。

 

リテラシーの無さに閉口するばかりである。

議員だからと言って何をしても良いという事は無い。