担当大臣がフラフラの秘密保護法(案)

11月8日から正式に審議入りした秘密保護に関する法案。
私は外野から見ていてこの法案に関してはその発案趣旨自体は間違っていないとは思うのだが中身を見るとどうも賛同できない部分が多いのであります。

ところで、この法案を担当する森まさ子担当大臣。正直な話だけど大丈夫なのでしょうか。
この人の答弁を見ていると、どうも閣内不一致がある様な気がしてならないのです。そのくらい答弁がフラフラしているように思えてならないのであります。

10月29日の発言ではTPPについて「特定秘密に当たらないと思う。」と発言したかと思えば、その後「法案内の別表に掲げる時効であれば特定秘密になる可能性がある。」と発言を変え、それから下の根も乾かぬうちに「今、私が秘密に入るか入らないか判断できない。」と発言したのであります。

その後の菅官房長官が会見で「TPPは特定秘密に入らない。」と発言した事を受け森担当大臣は文章で「TPPは秘密に入らない」と釈明を行う事になったわけです。また11月5日には原発設計図が特定秘密にならずテロ対策に関しての情報が特定秘密になる件に関し記者から追及を受け答えに窮し最終的には記者会見の記録を確認してから答えますとその場をやり過ごしたというのですから不勉強なのか別の何かがあるのか勘繰りたくもなるわけです。

森まさこ担当大臣の本来の職業は弁護士。
情報公開には積極的な立場を取っていた弁護士だそうで。その念頭には情報は公開が原則というのがもしもあるのだとすれば、反対の立場でありながら担当大臣をやっているなんて事もあるわけで閣内不一致の可能性だって否定はできないのです。

その様な法案が通れば当然、国民の知る権利は大きく制限をされ様々な危惧をされる様な事も起こらないとは言えないのであります。前にこのブログでも指摘した「霞が関文学」だと担当大臣や内閣が変われば

「誰がそんな事言いましたか~♪ 法案にはそんな事書いてありましたっけ?」
と、お役所が手揉みをしながら嘲笑を浮かべ上から実際とは違う事をを言ってくる可能性も否定できないわけです。

日本のこの法案にはアメリカのように秘密指定の妥当性を諮り、秘密指定解除を行うシステムも設定されていないという欠陥もあるのです。国会答弁では「秘密指定に関しては外部の有識者の意見を反映した基準で行われ恣意的な指定はしない」としているのですが、政府がいう「外部の有識者」というのが大問題なのであります。政府に都合の良い有識者とやらを連れてこれば何とでもコントロールは出来るわけです。

担当大臣がフラフラしてしまった結果、与党自民党からも反対が出て法案見直しもしくは廃案となればそれで何も問題の無い事ですが、担当大臣がフラフラになってもこればかりは数的絶対与党という今の状況では若干の修正があったとしても間違いなく今の法案かそれに近い状態で可決成立となる事は間違いない状況なのであります。

先程も指摘をしたが森大臣の本来の職業は弁護士。
その出身母体と言えるべき日弁連はハッキリこの法案には反対をする声明を出しています。弁護士として考えたならばこの法案には森大臣とて賛成するべきではないと分かっているはずで、弁護士としての良心があるならば閣内不一致を理由に全ての大臣職を辞しても、この法案に反対するくらいの気概を見せては頂けぬものでしょうかね。

単純な話で日弁連と太いパイプの在る森大臣を担当大臣にした理由はたった一つしかないわけですよ。

それは日弁連の抑え込み。
そうであればなおの事、反対するくらいの気概を見せて一議員として闘ってもらいたいものです。
あっ。くれぐれも日弁連を応援しているわけではありませんので。

ただただ、こんな法律運用者に都合の良い法律は許しちゃいかんのであります。