3月末で退職をすることになりました。

正直、ここまで早く辞めることになるとは思いませんでした。

というのが正直な感想。自分のことを感想なんて言い方をするのも変な感じですが。

今回、会社を辞めるに至った経緯などをつらつらと徒然に書いていこうかと・・・。

 

◆なぜ辞めるのか。

どこ行っても退職するという話をするとお決まりのようにこの質問を受けることになるわけです。特に今回の退職に至っては在職期間といい役職といい辞めるわけはないという何処か決めつけのような思い込みが先に立つためか、誰に話しても驚かれるわけです。

主な理由があるとすれば負のスパイラルから抜け出したいということと、もっと自分のポジションに合致する仕事がしたいということだけなのです。

もちろんこんなことは、行った先で言えるわけもなく濁すだけ濁しているわけですが。

 

◆どんな負のスパイラル?

結局のところ、私が入社した時には商品の販売が不振すぎて「今、手持ちの商品を何とか売り込もう」という売り手の発想しか会社の上の人々は持ち合わせていなくて

「物が売れない→売り込まなきゃ→売り込んでも売れない→どうしよう・・・」 

という負のスパイラルに嵌まり込んでしまっていたのです。

 

実は何年も前から、このスパイラルしかない会社だったわけです。面接その他では会社の様子やマインドを根掘り葉掘り聞きましたが、完全に仮面を被られてしまったというわけです。(これに関しては面接その他で見破ることができなかった私も悪いのですが・・・)

 

それにしても、化けの皮が剥がれるのは早かったですね。

早く入社後すぐに見事なまでに化けの皮が剥がれましたから・・・。

 

◆負のスパイラルを抜けるために何かしたの?

そりゃしましたさ。しましたとも。それをしないと気持ち良く働くことはできないですからね。この負のスパイラルから抜け出すためにやるべき事はたった一つ。

 

「買ってもらえる商品を提供する仕組みを作る」

「買い手の発想から物を作り売るという方向に変えていこう」 

という提案を何度となく会社の上の人々にしたけれど「意味がわからない」と一蹴されておしまい。買う人の発想で物なんか作れるわけがないという考えが会社の上の人々の物の考え方の根底にあるようで、今までの商品は私の入社前を見ても常にセールスパーソンが売りやすいであろうもの。結局会社の都合だったわけです。

 

そんな商品が売れるわけがないのは誰が見てもわかりきったこと。それを変える気がないということは、物を作る・売るということに関して著しく考え方が違い埋めることがでという結論に結びついて行ったわけです。

 

そればかりか、マーケティングデータは買わないということを決め込んでデータから得ることができるものの全てを拒否して勉強しようという気がないというダメさも持ち合わせていたのです。

 

入社初日に共有ファイルのどこを見ても受発注以外の過去実績のデータがないためデータ購入の有無を上司に聞いたところ驚くべき答えが返ってきたのです。

「データを買っても何も意味がない。データを買って利益が増えるわけじゃないし」

この発言には本当に驚かされたものです。

 

これでは、売り場で何が起きているかの仮説も立てれるわけがなく、いつまで経っても売り上げを伸ばすなんてのは夢のまた夢です。現在はデータから現状分析をして仮説を立て、それを企画にして商品を作っていくスタイルが一般的なわけで、その一般的とされるサイクルを回さず自己流を作ろうとする姿は「自分たちの型も持っていないのに型を破ろうとする型なし」とでも言えるべき姿でした。

 

◆会社を辞める決意を固めた瞬間

私は食品会社にいるため商品販売の流れは

「メーカー→卸企業(問屋)→流通(小売)」

というのがセオリーです。

したがって、我々にとって商品代金を払ってくれるお客様は卸業の皆さんなわけです。事もあろうにオーナーがこれを完全否定した瞬間がありました。どんな風に完全否定をしたかといえば・・・。

 

「卸業はメーカーに巣食うウジ虫やダニ。卸業に我々の利益は吸い取られ販促費も取れない。そんな連中と関わるのは禁止する。今後作るブランドから小売との直接取引しか許さん」

という趣旨のことを言い放った瞬間、私は会社を辞める決意が固まったわけです。

 

普通の神経を持ち合わせている人ならば直ぐに理解できる話だと思うのですが、どこの世界にお客様を「ダニだ。ウジ虫だ。」という会社がありましょうか。販促費にしても予め用意しておくものです。誰かに利益を余計に吸い取られるから販促費が取れないなんてのは、ただの言い訳です。

 

残念ながら、会社のトップがそのようなことを言ってしまう会社に将来はないわけです。辞める決断は簡単でした。将来が見えた会社に残念ながら用はないわけですから。

 

そんな折、商品企画などのことに関して意見具申をしたところ、担当の役員から呼び出しを受け「うちの会社には合わないので辞めてください。」と退職を迫られたため辞めることにしたわけです。もちろん自己都合退職にならないように最大限の注意を払いながら会社に伝えたわけですが・・・。

 

◆今後どうするの

実は急に退職が決まったもので目下のところ転職活動中です。

どこか魅力的な会社があったら教えてください。なんてことを言ってみたりもしているわけですが少し焦りながらもゆっくり探していこうと思います。歳も歳なのでそう悠長なことは言ってられませんが、時間をかけて今後どう進んでいくのか決めていこうかと思います。

 

◆最後に・・・。関わりのあった社外の皆さんへ。

こういう結果に至ったということは、残念至極であることと同時に担当させていただいた皆さんや仕事をご一緒させていただいた皆さんには頭を下げることしかできません。

今後は違う道を歩むことになりますが皆さんからいただいたものを無駄にしないように歩んでいきたいと考えています。

本当にありがとうございました。